ドライマウスとは、唾液の分泌が少なくなってしまうというのが主な症状ですが、何かをすれば必ずおこるというものではなく、いろいろな理由で発症します。場合によっては、お口まわりだけでなく、体の病気が原因となっていることもあります。
まずはごく身近なところから原因を分析してみることが大切です。
唾液の分泌を促進しない食生活が原因になる場合は多いです。唾液は、嚥下を助ける消火液ですから、やわらかく、咀嚼しやすいもの(たとえばファストフード)の摂取が多くなると、唾液が分泌しづらくなります。これがドライマウスの一因になります。
ストレスによって交感神経が刺激されると、唾液の分泌が抑制されます。これによってドライマウスを発症するケースは少なくありません。したがってこの病気は、ストレス社会と言われる現代に生きる人々にとってはだれもがかかる可能性がある病気であると言えます。
おそらく多くの人が、「カゼ薬を飲むと口がかわく」という自覚症を経験されているでしょう。薬の服用によってドライマウスを発症するケースは非常に多いです。特に、抗うつ剤や鎮痛剤など、継続的に服用の必要がある人は、この症状を発症する可能性が平均よりも高まります。
加齢によって、口の周辺の筋肉に衰え(筋力低下、筋委縮)が見られるようになります。これによって唾液の分泌量が大幅に低下し、ドライマウスを発症するケースが多くなります。70歳前後からこの症状がみられるようになり、80歳前後で顕著になります。
たいていの場合、呼吸は鼻から空気を吸い込んで、口から出します。ところが、主に鼻の疾患が原因になって、吸気も口から行うことで、唾液が乾燥してしまいます。分泌自体は正しく行われていても、「唾液が足りない」ことになります。
浮腫、脱水症、糖尿病、シェーグレン症候群などの病気や、放射線の照射、骨髄移植による反応などが原因となって、ドライマウスを発症することも考えられます。それから、睡眠時の食いしばりなどが原因になっていることもあります。
ドライマウスは、いろいろな原因因子が複合的に作用して発症します。そのため、発症原因をすべて特定することが難しいとされます。また、ゆっくり発症する場合には、自覚症がないこともありますので、たとえば頻繁に口臭を自覚するようなときには、一度専門機関に相談されることをおすすめします。もちろん当医院でも随時相談を受け付けております。
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