ドライマウスになると、唾液の分泌量が減る、あるいは口の中が乾燥するといった症状を発症します。ただ、症状が重度化することによって、唾液の量の問題や口の中の不快感だけではなく、新たな口内疾患を誘発する場合があります。
ドライマウスの初期的症状では、口の中のねばつき、過度な乾燥、軽度の嚥下障害、のどの渇き、滑舌が悪くなる、歯に与える影響、舌の汚れ(舌苔)、口臭など、口内環境の悪化を示す症例が見られます。単に「ねばつく」、あるいは「乾燥する」だけであれば、それほど実害が大きいわけではありませんが、これらが間接的に嚥下障害やのどの渇き、歯への悪影響を及ぼすことになります。
のどの渇きは、乾燥によって直接的にひきおこされます。また、のどが渇くために、水分補給の頻度が高くなります。「最近すぐに喉が渇いて、いつも飲み物を飲んでいるな」と思ったら、ドライマウスの初期である可能性があります。
唾液の分泌量が落ちてしまうことで、特に水気が少ないものを飲み込む際に、異物を飲み込むような違和感を覚え、嚥下がスムーズにできなくなります。この症状は、ドライマウスの初期症状では典型的なものです。
唾液には殺菌効果があります。ドライマウスによって唾液の分泌量が減少すると、口内の洗浄力、殺菌効果が著しく低下します。これによって、舌苔を発症したり、歯垢やプラークがつきやすくなったりします。また、ニオイの原因となる菌や細菌を滅菌できずに、口臭の原因になります。
ドライマウスが重度化すると、別の新たな症状を誘発する可能性が高くなります。たとえば、初期には舌苔だったのが、重度化することによって舌がひび割れてしまうことがあります。そしてこれにともなって、「舌痛症」を発症することも多くなります。
重度化したドライマウスが原因となって、虫歯や歯周病を発症するリスクが高まります。これは、唾液の分泌量が低下したことにより、口腔内の自浄作用が低下、虫歯菌や歯周病菌に対する滅菌作用が弱まることなどが直接的な原因になります。
加えて、味覚障害や口臭のさらなる悪臭化が進みます。また、これらの症状が互いに悪い影響を及ぼしあって、新たな口内疾患を誘発する、治療してもなかなか改善効果が見られないなどの悪循環に陥ってしまいます。
こうした悪循環に陥らないためには、早めの処置が大切になります。思い当たるところがあれば、早めにかかりつけの歯科医院へ相談しましょう。
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